韓屋(한옥・ハノッ・Hanok)は、韓国の伝統的な建築様式で建てられた家屋!
安東市豊山面に位置する河回村(ハフェマウル)は、土塀をめぐらせた両班の屋敷と、ワラ葺屋根の小さな家々が立ち並ぶ伝統韓屋村であります。洛東江のほとりに古くから開けた村で、特に今から300~500年前の朝鮮時代の両班の伝統家屋がそのまま保存され、村全体が重要民俗資料に指定されています。家屋と亭子、精舍(学問と休息の空間)、書院など伝統建築物の調和と配置方法および住居文化が朝鮮時代の社会構造と独特の儒教的両班文化をよく見せています。
河回村は洛東江が村を'S’字型に取り囲むように流れているため、村の名前を水が回って流れる村(別名:ムルトリドン)ということから河回村と名付けられました。
この村では180家屋がある豊山柳氏の同姓村で、朝鮮中期を代表する儒学者の柳雲龍(1539~1601)先生と文禄の役(1592年)の時に大きな功をたてた柳成龍(1542~1607)先生兄弟により広く知られるようになりました。村の見どころは豊山柳氏の宗家である養真堂(宝物)と、柳成龍先生の宗宅である忠孝堂(宝物)。どちらも代表的な両班の家屋で、内部には古文書類の展示もあります。
まだ人が住む家が多く、村に順路の看板が随所に立てられ、迷いことなく1.5時間ほどあれば村を回れるようになっています。洛東江の対岸にある芙蓉台(ブヨンデ)から河回村を見下ろすことができます。河回村の特設公演場では、仮面劇(河回別神グッ仮面ノリ)も行っています。河回村は1993年にイギリス女王と、2005年には米国のブッシュ(父)元大統領のご訪問により世界的な観光名所となり、観光客も年々増加しています。
この家屋は朝鮮時代に建立された豊山柳氏の大宗家で河回村で最も古い家屋であります。高麗時代と朝鮮時代の建築様式を備えています。朝鮮時代の生活様式をよく反映しており、建築学者や文化学者の重要な研究対象とそて多く活用されています。
養真堂は国指定文化財の国宝に指定されています。
この家屋は朝鮮中期を代表する儒学者、文禄・慶長の役の当時領議政(宰相)を勤め、国難を克服した柳成龍先生の宗宅であります。
忠孝堂は朝鮮時代の代表的な両班の家で、内部には先生の遺跡、古文書類などがが展示されている永慕閣があります。扁額の文字は元朴正熙大統領の直筆だそうです。
孝堂は国指定文化財の国宝に指定されています。
芙蓉台は太白山脈の一番端にあたり、河回村を一望できる素敵な場所です。芙蓉は蓮の花を意味し、河回村の姿がまるで蓮の花のようだということから由来したといわれます。
最初は『河回の北側にある丘』という意味で『北涯』と呼ばれ、高さ64mの絶壁の下に洛東江が曲がりくねって流れており、周辺には玉淵精舎、謙岩精舎、花川書院が位置しています。
芙蓉台の頂上から眺める河回村の全景と絶壁の下に曲がりくねって流れる川の風景は、神秘的で美しい一幅の東洋画を見ているようです。
また、韓流映画とドラマの撮影場で有名なところです。『ファン・ジニ』、『推奴』、『朝鮮名探偵』、『スキャンダル』などの数多くの映画とドラマが撮影されました。
河回村に伝承される仮面劇(河回別神グッ仮面ノリ)は、昔から旧正月の祭祀の際に村の豊饒や厄払い、そして村の安寧を願って行われる伝統劇であります。
現存するタル(仮面)が12世紀(高麗時代中期)頃の作品であることから国宝に指定されてあり、韓国古来の姿を色濃くとどめる優れた伝統芸術を継承していますこの仮面劇は、両班(貴族)階級をこき下ろすような諷刺と事実描写が独特で人々の笑いをとるような滑稽な内容になっているのが特徴。河回別神グッ仮面ノリは、韓国の重要無形文化財69号に指定され、河回村の特設公演場で無料の仮面劇を行っています。
別神グッというのは、3・5年或いは10年ごとに村の守護神である城隍神に村の安寧と農業の豊年を祈るために行われたグッをいいます。
安東の河回村では約500年前から10年に1回、師走15日(旧暦、12月15日)或いは特別な行事がある時に戊辰生の城隍神を喜ばせるために別神グッと共に仮面劇が行われたと云われます。
❏ 住所:慶北 安東市 豊川面 河回宗家キル(경상북도 안동시 풍천면 하회종가길)
❏ TEL:(054)852-3588
❏ 入場時間:[4月~9月] 09:00~17:30、[10月~3月] 09:00~16:30
❏ 定休日:年中無休
❏ 入場料:5,000(小人:1,500)
❏ http://www.hahoe.or.kr/japanese
❏ http://www.hahoemask.co.kr/(河回別神グッ仮面ノリ)
ACCESS・・・・・
❏ 公共交通: