人類全体にとって普遍的価値がある遺産をユネスコが「世界遺産一覧表」に登録した文化財!
韓国の歴史村:河回と良洞は、韓国の南東部の慶尚道地方に位置し、14~15世紀につくられた韓国を代表する歴史的な集落群であります。朝鮮時代の儒教に基づく伝統的な氏族集落の中で、最も長い歴史を持つ集落で、独特な文化を受け継いできました。
村は樹木が茂った山を後にして、川と広大な農耕地を眺めている立地と配置は朝鮮時代(1392~1919)初期の儒教的な両班(ヤンバン)文化をよく反映し、周辺の景観から物質的、精神的な滋養が得られる場所に位置しています。現在も村には人が住んでいて、両班と平民を厳格に区別した朝鮮時代の儒教文化を見ることができます。特に両班と平民の家屋の配置は朝鮮時代の社会と文化が反映されています。
河回村と良洞村には宗家をはじめ、両班が住んでいたキワチプ(瓦屋根の家)、亭子(あずまや)、書院や祠堂、昔の平民が住んでいたチョガチプ(藁葺き屋根の家)などがあります。ユネスコ世界遺産委員会(WHC)は2010年8月1日に、ブラジルのブラジリアで行われた第34回会議で、「韓国の歴史村:河回と良洞」の世界文化遺産登載を定めました。
安東市豊山面に位置する河回村(ハフェマウル)は、土塀をめぐらせた両班の屋敷と、ワラ葺屋根の小さな家々が立ち並ぶ民俗村であります。
洛東江のほとりに古くから開けた村で、特に今から300~500年前の朝鮮時代の両班の伝統的家屋が保存され、村全体が重要民俗資料に指定されています。
河回村は洛東江が村を'S’字型に取り囲むように流れているため、村の名前を水が回って流れる村(別名:ムルトリドン)ということから河回村と名付けられました。
この村では180家屋がある豊山柳氏の同姓村で、朝鮮中期を代表する儒学者の柳雲龍(1539~1601)先生と文禄の役(1592年)の時に大きな功をたてた柳成龍(1542~1607)先生兄弟により広く知られるようになりました。
村の見どころは豊山柳氏の宗家である養真堂(宝物第306号)と、柳成龍先生の宗宅である忠孝堂(宝物第414号)。どちらも代表的な両班の家で、内部には古文書類の展示もあります。洛東江の対岸にある芙蓉台(ブヨンデ)から河回村を見下ろすことができます。河回村の特設公演場では仮面劇(河回別神グッ仮面ノリ)も行っています。
河回村は1993年にイギリス女王のご訪問により世界的な観光名所となり、観光客も年々増加しています。
[➔ 「河回村」の詳細ページ ]
慶州の北部、浦項市に程近い良洞村は、村全体に朝鮮時代に建てられた家屋がそのまま残っています。
朝鮮時代(1392~1910年)の同姓集落としては韓国最大規模の村で、韓国内でもこれほどの規模で保存されているところはなく、身分の格差を物語る立派な両班の屋敷の側に、粗末な召使の藁葺き家が配置され、当時の面影を留めます。緩やかな曲線を描く山に抱かれたこの村は、環境保全のため観光地化されておらず、民宿や食堂も数軒しかない。古くは500年以上前に建てられた家屋を含め、約160棟が森の中にひっそりと佇む美しい村であります。
良洞村は月城孫氏と、驪江李氏という両班の家系がが集まって生活した村で、1467年李施愛の乱の時、功を立てた孫昭(1433年~1484年)と彼の外孫である儒学者の李彦迪(1491年~1553年)の後孫たちで形成された村であります。
[➔ 「河回村」の詳細ページ ]
❏ 登録名称:世界遺産 韓国の歴史村:河回と良洞
[安東 河回村]
❏ 住所:慶北 安東市 豊川面 河回宗家キル(경상북도 안동시 풍천면 하회종가길)
❏ TEL:(054)852-3588
❏ 入場時間:[4月~9月] 09:00~17:30、[10月~3月] 09:00~16:30
❏ 定休日:年中無休
❏ 入場料:5,000(小人:1,500)
❏ http://www.hahoe.or.kr/japanese
❏ http://www.hahoemask.co.kr/(河回別神グッ仮面ノリ)
[慶州 良洞村]
❏ 住所:慶北 慶州市 江東面 良洞村キル 93(경북 경주시 강동면 양동마을길 93)
❏ 電話:(054)779-6124
❏ 入場時間:[4月~9月] 09:00~18:00、[10月~3月] 09:00~17:00
❏ 定休日:年中無休
❏ 入場料:4,000(小人:1,500)
❏ http://yangdong.invil.org/index.html
ACCESS・・・・・
❏ 公共交通:
KRW 140,000~